URBAN DESIGN 365 : 7月 2013

2013/07/30

オランダやドイツでは標準都市デザイン!アムステルダムのラウンドアバウト交差点

アムステルダム西部、オスドルプ地区のオークメール通り、バーデン・ポウェル通りが交差するラウンドアバウトです。

ここのラウンドアバウトもオランダではおなじみの自動車レーンと自転車レーン用にそれぞれのラウンドアバウト内環状レーンがあります。


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ラウンドアバウトは日本には無い譲れの交通規制によって運用される交差点です、一般的に信号機の設置や運用コスト、無駄な信号待ちによる時間のロス、アイドリングを無くすことができることから世界の多くの都市で採用されています。

アムステルダムでもたくさんのラウンドアバウト交差点が整備されています。また、ラウンドアバウト以外の交差点でも一時停止ではなく譲れの交通標識をたくさん見かけることができます。

アムステルダム標準のラウンドアバウトデザインなのですが、良く見ると交通標識と案内標識が一本のポールに付いています。一見普通に見えますが。日本では様々な何とか?!で、多分多くの場合ポールを別々の予算で2本立てると思います。

ラウンドアバウト手前に設置されている標識、アムステルダムの自転車案内サインと譲れの交通標識が1本のポールに設置されています。日本だと管轄がどうとかで無駄に2本のポールが立ちそうです。奥はクルマ用、手前は自転車用の環状レーン、つまり2重のラウンドアバウトです。

オランダやドイツではほとんど全ての空間でそう感じるのですが、このようなシンプル都市デザイン空間は日本ではあまり感じることができないと思います。合理的というか、都市の建設、維持費などなど考えるとやっぱり1本の方が良いと感じます。

無駄な標識や路面表示も無く洗練された都市空間、一見クルマのレーンは狭いですが緑地帯、歩道や自転車レーンまで含めた道路幅員はとても広い。もしも日本でこの幅員の道路なら多くの場合、片側クルマ2、3車線で、そのうち1車線はきちんと停車帯が無いために発生する停車車両で通行できない、自転車レーンは無い、という都市空間となってしまうでしょう・・・

日本でも一部の地域では、自転車レーンやラウンドアバウトが整備されつつありますが、まだまだその都市の部分的な整備で、すごく狭い地域内にとどまっているのが状態ですかね。日本でも整備が進むと良いと思います。

きっと今日もアムステルダムのこの交差点では、自転車やクルマがスムースに走っていることでしょう!


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2013/07/16

自転車やトラムが都市の主役!オランダのLEDカウントダウン表示付き自転車用信号機

自転車専用レーンが街を有機的に結んでいるオランダ。自転車用のレーンがあるだけではなく交差点には自転車用の信号機も整備されています。

黄色の部分にLEDタイマーが!とっても実用的です。自転車のマークが光る信号機は日本には無いですが、コストをかけて自転車用などと補助標識を付けるよりも感覚的に認識できてとっても良いデザイン。

オランダで自転車レーンを走っていると交差点では必ず自転車マークの信号機が目に入ります!トラム、バス、自転車、歩行者、クルマはそれぞれ別々に制御されていてお互いに交錯することがありません。

それだけを見ると信号待ちが長そうな感じもしますが、これが意外とこまめに変わるため短い。多くの歩行者、自転車用には信号の色を知らせるトコトコ音の付いた押しボタンがあり、トラムやバス用は通りかかったときのみ信号が進めになります。

そのため、意外と待ち時間は短く、不要な信号待ちが少ないように制御されています。イメージでは常時クルマ用の信号が進め、自転車や歩行者、トラムやバスが来たときはセンサーや押しボタンで比較的すぐ進めになります。特にトラム、バスレーンの場合は多くの場合、赤信号で止まる前に進めの信号に変わります。

都心部では歩行者や自転車、トラムやバスが多いためクルマの進め信号はとっても短くなる傾向があり、クルマだと赤信号待ちの時間が多めになります。そのせいか、市民は自然と赤信号の多くなる時間帯に、や荷物が少ないときなど、クルマが必要ないときはトラムや自転車で行こう!となるのだと思います。

このことがトラムやバス、自転車の移動手段としての存在感を抜群に高めています。このような都市政策によってオランダではとてもトラムや自転車を乗り回したい気分になります。

公共交通を利用したりレンタル自転車を借りて街を有機的に移動する方がとても気持ちよく、時間とお金の節約、環境保護にもなる都市デザイン!素敵です。

ポールの下の方にはかわいい小さな信号機が付いています。オランダやドイツでは自転車用信号機が交差点の手前に設置されるのが標準なので、先頭で信号待ちをするときにとっても見やすく、まるで自分専用信号機のような楽しさがあります。

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2013/07/13

すごくたのしい!東京都心で自然に流れる時間を感じる代々木公園の芝生と水辺の空間

東京都心にあるとても大きな緑地、いくつかありますが今回は代々木公園の北側地区中央にある芝生と水辺の空間です。

新宿、表参道、渋谷など大きな駅に囲まれた代々木公園は、隣接する明治神宮の森と共に東京都心の広大な緑地空間として広く開放されています。

東京23区では4番目に広い代々木公園、その北地区のほとんどが森や原っぱとして開放されていて多くの市民の憩いの場となっています。

代々木公園の水辺空間からは森の向こうに新宿方面の高いビルが見えます、まるで海外のような景観!とても広いスケールで東京の都市を感じられてとても気持ちが良く、地球の、世界の中の東京を思う存分満喫することができます。

代々木公園北地区の水辺空間では多くの人々が思い思いの時間を過ごしています。芝生に横になる人、読書をする人、ヨガをする人などなど、とても気持ちのいい広大な緑地が人々を包んでいます。

構造物に囲まれた東京都心の中で日々忙しく過ごす市民、都市生活者にとって近くで感じる余暇の自然な時の流れ、オランダやドイツと比べると都市の緑地が途切れがちな東京で、今日も市民生活の質を整えてくれています。

気持ちの良い木漏れ日の向こうには、芝生の上で日光浴をたのしむ人々。一見ただの何もないつまらない空間と思い、良い意味でも悪い意味でも、造作し過ぎがちな日本人でも、さすがにこの空間の豊かさは今のところ壊したりはしないので本当に良かったと思う。ぜひこのままの都市デザインで後世に引き継いでいきたいと思うひとりです。

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