URBAN DESIGN 365 : 11月 2012

2012/11/09

東京小田急線成城学園前駅夜のSEIJO CORTY

SEIJO CORTYは小田急線成城学園前駅と一体となっている小田急電鉄社の商業施設で、小田急線の連続立体化、複々線化事業と共に線路を地下化し地上部分に設けられた建築です。
地下部分に島式ホーム2面4線のホームがあり改札口とコンコースは地上部分にあります、新宿寄りの改札を出ると南北自由通路を含む地上4階建ての商業施設が広がっています。改札を出た建物の中央部分には1階から4階までを貫く吹き抜けになっていて改札を出ると自然光の差し込む明るい空間となっています。
吹き抜けを囲むようにテラスや店舗が配置されていて回廊のようになっていたり、建物の3階にはスロープの車路と駐車場スペースが確保してあり面白い空間となっています。
エスカレーターがテラスを結ぶように配置されていて各階のテラス部分と4階と同レベルの屋上には新宿側と小田原側にそれぞれベンチのあるテラス空間がありそれぞれ遠くまでの景色を眺めることもできます。
構造の鉄骨や壁面、床面にガラスや形成セメント板を多用するなど素材感を大切にした必要最低限のデザインで質の高い空間となっています!コンパクトな建物の空間を有効に、そして贅沢に配分した空間構成が程よく、夜は間接照明を多用していてとっても居心地が良くヨーロッパのモダンな駅舎を思わせます!
2006/12

夜の街に浮かぶロゴとガラスのファサードが美しい!

自由通路も南北の広場とつながりヨーロッパのモダンな駅舎を思わせる

1階に改札、3階に駐車場と入り組んだ空間構成が面白い

各階のテラスを結ぶように設置されたエスカレーター

4階部分のテラス席のあるレストラン!下に3階の駐車場空間が見える

4階部分のテラスも回廊のようにブリッジで結ばれています!

4階のベンチ、1階の広場などにも同じデザインのベンチがあります!

2012/11/04

公共空間の利便性や快適性が増す存在感!オランダ鉄道LCD案内装置のデザイン

オランダ鉄道の案内サイン、LCD案内装置はとってもシンプルで分かりやすい、取り付けるための部品にも共通のデザインが採用されています。

ホームの大型のLCDは写真の方向に設置されていています。時刻、行き先や停車駅などを表示します。内容はとてもシンプルで、必要な情報が容易に手に入ります。取り付けの部材はオランダ鉄道共通のもので、最低限ながら良い感じのたのしいデザインになっています。

アメルスフォールト駅は市の中心にあり、アムステルダム、エンスヘデー、ロッテルダム、デンハーグ、レーワルデン・フローニンゲンへの各路線が乗り入れる大きな駅です。

分割や連結などの多様な列車運行に対応するため、例えば同じ7番線でもいくつかの行き先の列車がほぼ同時に発着することもあります。そのため、ひとつのホームを7a、7b、7cなどと分けてホームが使用されています。

ホームにはホーム番号、LCD表示、秒針付きの時計が適度な間隔で設置されていて、利用者に必要最低限の情報を表示しています。また、ホームのところどころに各ホームのどの場所からどこ行きの列車が発車するのかを案内するLCD案内板も設置されています。

この2つのLCD案内板は違う向きに設置されているため、利用者は感覚的に知りたい情報にアクセスできるようになっています。

各ホームの発着を案内する小型のLCDは、専用のスチールポールに写真の方向で取り付けられていて、電車から降りるとすぐ目に入ります。大型のLCDと向きが違うため、2つがそれぞれ違う情報を案内していることが感覚的に解りやすく、デザインが統一されているので、自分にとって必要なLCDがどこにあるのか遠くからでも比較的認識しやすい。

オランダやドイツでは内容を厳選した案内サインをよく見かけます。過剰な案内を付け過ぎないからこそ増すサインの存在感、公共空間の利便性や快適性が本当に心地よく、質の高い空間が実現しています。

アメルスフォールト駅のホームの様子。ドーム型の高い屋根と自然光が溢れるトップライトが印象的な空間。待合室も薄い天井とガラスの壁だけのシンプルデザイン。手前に移動式のスロープが設置してあります。

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